鍼灸について
私がデザインやアートとは別に、自分の中で長く向き合っていくライフワークとして、鍼灸を学び始めた理由は、大きく3つあります。
まずひとつは、趣味であるトレーニングの理解をさらに深めたいと考えたことです。筋肉や関節だけでなく、「なぜ身体が思うように動かないのか」「なぜ回復に差が出るのか」を考えていくと、単なる構造の問題だけでは説明できない領域に行き着きました。
そこで興味を持ったのが東洋医学です。身体を部分ではなく“全体”として捉える視点は、これまでの知識とは違った角度から人の状態を理解できる可能性を感じました。
特に惹かれたのは、鍼と神経の関係です。現代医学的に見ても、鍼刺激は神経系に作用し、過剰に緊張した状態をゆるめる方向に働くことが知られています。日常生活やストレス、トレーニングの負荷によって、多くの人の神経は無意識に過緊張状態にあります。
その状態では、筋肉はうまく働かず、回復も遅れ、パフォーマンスも上がりません。
だからこそ私は、「神経をゆるめる」という視点に強く関心を持つようになりました。
さらに、自律神経を整えるというテーマも大きな理由のひとつです。現代人は交感神経優位に傾きやすく、慢性的な緊張や不調を抱えがちです。鍼灸は、そのバランスを整えるための有効な手段のひとつだと考えています。
トレーニング × 神経 × 東洋医学
この3つをつなげることで、より本質的に身体を変えていけるのではないか。そんな思いから、私は鍼灸の世界に足を踏み入れました。